顎関節症を10年放置すると手遅れ?

顎関節症

痛みや違和感がひどい顎関節症であれば、1日でも早く改善しようと医療機関や整体院などに通う人がほとんどです。

一方、軽い痛みや違和感くらいの顎関節症であれば、ひとまず様子をみようと放置する人がほとんどでしょう。

しかし、残念ながら顎関節症を放置して自然治癒する確率はおよそ3割以下。10人の顎関節症者が居れば7人は顎関節症が改善しないまま時だけが過ぎて行ってしまいます。

現実問題として顎関節症を放置している人は多く、10年以上の期間にわたって放置し続けている人もいます。

では、顎関節症は長期間放置すると手遅れになってしまうのでしょうか?

本ページで、くわしく解説させていただきます。

10年放置された顎関節症は手遅れ?

結論から申し上げますと、顎関節症を10年放置し続けていても手遅れではありません。

ただし、然るべき処置を受け、改善のための努力をしなければ何年経っても顎関節症が改善しないケースも考えられます。

また、顎関節症を10年放置し続けていると、早期に処置を受けた人に比べると改善までに時間を要する可能性があることはたしかです。

そのため、何年経過していても気が付いたときに即行動をして顎関節症の改善のための努力をするようにしましょう。

では、長期間放置し続けていた顎関節症は、どのようにして改善をするのでしょうか。

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10年放置された顎関節症の治療方法

ここでは、一般的に行われる顎関節症の治療方法をご紹介させていただきます。

実際の治療方法は、それぞれの医療機関によって異なります。あくまでも参考としてご覧ください。

スプリント(マウスピース)療法

スプリント(マウスピース)療法は、夜間の食いしばりや歯ぎしりの予防や、噛み合わせの調整などを目的としています。

装着は夜のみが基本のため、仕事中やお出かけ先での装着は必要ありません。比較的導入しやすい療法のひとつです。

理学療法

理学療法は、電気療法や温熱療法などを施し、血流の改善や痛みの緩和を行う方法。

もみほぐしやマッサージなどを施し、筋肉のこわばりの改善を行う方法など、さまざまな療法が存在します。

とくに、咀嚼筋(側頭筋、咬筋、外側翼突筋、内側翼突筋)と呼ばれる筋肉のこわばりによって起こるⅠ型の顎関節症には理学療法は有効です。

薬物療法

薬物療法は、顎関節の痛みを抑える薬、筋肉の緊張を緩和させる薬、精神を安定させる薬などが投与されます。

とくに、痛みを抑える薬には多くの種類があり、急性期や慢性期などによって、または受診する医療機関によって処方される薬が違うことがあります。

心理療法

心理療法は、ストレス(心因性)によって起こる、歯ぎしりや食いしばりへのケアとして行われます。

心理療法を受けることに抵抗がある人も多いですが、顎関節症において、歯ぎしりや食いしばりを解消する療法として理にかなった確立された方法です。

10年放置された顎関節症のケアでやってはいけないこと

10年間という長期間放置され続けた顎関節症を改善するには、通院にくわえて、自身でのケアも重要です。

しかし、誤ったケアを行うとかえって顎関節症の治りを遅らせてしまうリスクを生じます。

以下でお伝えするケアは、10年放置された顎関節症のケアとしてはおすすめできませんのでご確認ください。

セルフマッサージ

顎関節症のセルフケアとして咀嚼筋へのセルフマッサージは有効だという声もあります。

しかし、適度なセルフマッサージを行える人は残念ながら稀です。

ほとんどの人が、過度なもみほぐしや、力を加える方向を間違えていたりするため、結局のところ咀嚼筋には大きな負担がかかっています。

基本的には「筋肉は過度にもみほぐしてもほぐれない」という認識のもと、もしセルフマッサージを行うのであれば、物足りないと感じる力でもみほぐすようにしましょう。

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高強度のトレーニング

ストレスや生活習慣の乱れがリスク要因ともなる顎関節症。

そのため、適度な運動は顎関節症のケアにはおすすめであることは事実です。

ただし、高負荷での筋力トレーニングランニングなどは、食いしばりを引き起こす可能性があるためおすすめできません。

顎関節症のことを考えたトレーニングであれば、軽い有酸素運動やストレッチなどで十分な効果が期待できます。

1日でも早く顎関節症を改善したい焦りから、トレーニング強度を上げてしまうと逆効果になるためご注意ください。

安静にする(口を極力開かない)

顎関節症を改善するためには、普段から硬いものを食べないことが推奨されています。

また、大きく口を開くことも禁止される場合があるため、普段から口を開かないほうが良いのかと思われる場合がありますが、実は違います

顎関節症の改善には、適度な開口運動が必要です。ただし、ひとり一人の症状によって開口運動の方法も実践の可否も変わるため、自己流での実践はおすすめできません。

とはいえ、ずっと口を開かずに安静にしている状況は何の解決にもならない可能性が高いため、専門の施設で指導を受けましょう。

10年放置された顎関節症のケアで今すぐやるべきこと

10年放置された顎関節症のケアでやってはいけないことをお伝えさせていただきました。

では、反対に今すぐやるべきことはあるのでしょうか?

以下でくわしくお伝えさせていただきます。ぜひ、今すぐ実践してみてください。

生活サイクルの改善

夜更かし、昼夜逆転、休日昼間で寝るなど。日頃から不規則な生活をおくっている場合、気づかないうちに心身ともにストレスがたまりやすくなっています。

もちろん、仕事や事情によって毎日同じサイクルで生活をおくることが難しい場合もあるでしょう。

ただし、できるかぎり同じサイクルでの生活を心がけるだけでも顎関節症のリスク要因を解消することができます。

たとえば、平日と休日の起床時間を揃えるだけでも良いです。努力すればできることからはじめてみましょう。

ヨガ&ストレッチ

食いしばりや歯ぎしりなど、体の緊張をうまく抜くことができない人にはヨガやストレッチがおすすめです。

とくにヨガは、柔軟性の向上だけでなく、深い呼吸をしながら自身のメンタルコントロールを促す効果も期待できます。

日常生活でのストレスを忘れて、力の抜き方を覚えることで顎関節症のリスク要因の解消が期待できます。

顎関節症は何科を受診すべき?整体院でも対応してくれる?

10年放置された顎関節症の場合、まずは歯科医院・口腔外科への受診をおすすめします。

ただし、さまざまな原因によって発症する顎関節症では、歯科医院・口腔外科を受診しても思うように症状が改善しないこともしばしば。

実際、多くの人が色々な科を受診していることが現状で、最終的に整体院へ来院されてくる人も少なくありません。

整体院では、体の歪みを中心に観察&チェックして問題がある箇所へ施術を施します。

顎関節症といっても、原因や問題が顎関節だけにあるとはかぎりません。

しっかりと全身の歪みやバランスを観察&チェックして整えることで、10年放置された頑固な顎関節症を改善へと導くことができます。

まとめ

10年放置された顎関節症についてお伝えさせていただきました。

10年放置された顎関節症でも、しかるべき対応をとれば手遅れということにはなりません。

ただし、ひとりの力では限界があります。専門の施設を利用して、早期改善を目指しましょう。

もし、専門の施設へ通院しても思うような効果があらわれない場合は、整体院の利用がおすすめです。

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