「心臓に近い左肩の肩こりは重篤な病気のサイン」
このような言葉を耳にしたことはありませんか?
おそらく、多くの方が右側の肩こりよりも、左側の肩こりに対して「怖さ」を感じる傾向にあるのではないでしょうか。
では、本当のところ左肩の肩こりは怖いものなのでしょうか?
本ページでくわしく解説していきます。
左肩の肩こりが本当は怖いって事実?
左肩の肩こりが本当は怖いと言われているのは迷信ではなく「事実」です。
その一番の理由は、多くの方がイメージしているとおり。
心臓が左側に位置することから、左側の肩こりのほうが心臓疾患の可能性が高くなるためです。
ただし、左側の肩こりがすべて心臓をはじめとした内臓疾患によるものではありません。
むしろ、左側の肩こりの「ごく一部」だとお考えください。
左肩の肩こりで本当は怖い症状
現在、左肩に肩こりを感じる方は、以下の症状のなかにあてはまるものがないかチェックしてみてください。
以下の症状がある場合は、念のため医療機関でくわしい検査を受けることをおすすめします。
- 胸に締め付け感や違和感がある
- 状況によって痛みやこりに変化がない
- 発熱が続く
では、ひとつずつ解説していきます。
胸に締め付け感や違和感がある
左肩の肩こりと同時に胸に締め付け感や違和感がある場合は心臓に何かしらの原因が潜んでいる可能性が考えられます。
心臓は、とくに命に関わる重篤な疾患につながる危険性があるため、速やかに医療機関を受診しましょう。
状況によって痛みやこりに変化がない
筋肉や関節が原因による一般的な肩こりの場合は、動かすと痛む・安静時のほうが楽、ずっと同じ姿勢をとると痛むなど状況によった痛みやこりの変化があります。
しかし、内臓系の疾患による肩こりの場合は、状況による変化があまりないことが特徴です。
そのため、どんなときでも一定の痛みやこりを感じる場合は、念のため医療機関を受診しましょう。
発熱が続く
ひどい肩こりになると体が熱くなる感覚を体験したことがある人も多いでしょう。
一般的な肩こりにおいても、症状がひどくなると熱っぽさがでることがあります。
ただし、微熱が数日続いたり、ひどい熱感がある場合は内臓や自律神経に何かしらの疾患が隠れている場合があるため、医療機関の受診をおすすめします。
その他の症状
その他にも以下のような症状がある場合は、念のため医療機関の受診をおすすめします。
- 吐き気・嘔吐
- 喉の痛み・違和感
- 歯の痛み
- 呼吸がしづらい
- 寒気・冷や汗
左肩の肩こりと同時に上記の症状が出現した場合は、いつもの肩こりとは違う可能性が考えられます。もちろん、取り越し苦労となる可能性も高いですが、自身の身を守るためにも医療機関を受診しましょう。
左肩の肩こりで考えられる危険な疾患
左肩の肩こりが本当は怖いと言われている理由は以下のような危険な疾患が考えられるからです。
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 肺がん
- 肩腱板損傷
では、以下でくわしく解説していきます。
狭心症
心臓へと続く冠動脈が狭くなり血圧が滞ることで発症する狭心症。
左肩の痛みや肩こりなどが症状の一部です。
狭心症のほとんどは動脈硬化が原因として起こり、とくに高血圧症や糖尿病の方は発症リスクが高くなる傾向にあります。
心筋梗塞
心臓へと続く冠動脈が完全に詰まって心筋が壊死している心筋梗塞。
代表的な前兆は胸の締め付け感ですが、左肩の痛みを感じる場合もあります。
心筋梗塞は、みなさんもご存知のとおり命の危険性に関わる重篤な疾患です。
もし、左肩の痛みと同時に胸の締め付けを感じた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
肺がん
肺がんは肺胞が癌化した疾患のことを指します。
肺がんの前兆は肩から胸にかけての痛みや違和感。左肩の痛みやこりを感じることもありますが、右側も同様です。
当然ながら、癌は早期に発見すればするほど治癒率が高くなるため、肩から胸にかけての痛みや違和感が続く場合は、一度医療機関で検査を受けることをおすすめします。
肩腱板損傷
肩関節に位置する腱が損傷、あるいは断裂を引き起こす腱板損傷。
肩から腕にかけて激しい痛みを感じる場合があり、夜に痛む夜間痛が特徴です。
腱板損傷は、スポーツなどの激しい動きによって発症することもありますが、加齢による変性により発症することもあるため、とくに高齢者が気づかないうちに発症している疾患として有名です。
自分で出来る肩こりの対処&予防方法
以下では自分で出来る肩こりの対処法&予防法をお伝えさせていただきます。
どんな肩こりでも必ず原因があります。しっかりと対処して1日でも早く辛い肩こりを改善させましょう。
規則正しい生活サイクル
「朝起きて、夜寝る。日中は体を動かし、決まった時間に3食摂取する」
人の体には体内時計が備わっています。この体内時計を狂わせてしまうと、自律神経をはじめとした多くの器官に悪影響を及ぼし病気が発症してしまいます。
大切なことは、体内時計をとにかく正常に保ち続けることで、そのためには規則正しい生活サイクルで過ごすことが重要になるのです。
医療機関や整体院に通い続けても思うように肩こりが改善しない方は、一度生活サイクルに目を向けて本気で取り組んでみることをおすすめします。
栄養&運動を意識する
先述したように、左肩の肩こりは心臓疾患の可能性もゼロではありません。
とくに心筋梗塞は命に直結する重篤な疾患であり、心筋梗塞の代表的な原因は動脈硬化です。
動脈硬化は、栄養や運動のバランスに乱れが生じると発症しやすくなるため、栄養バランスを意識した食事や適度な運動は結果的に心筋梗塞のリスクを抑え、肩こりの発症リスクも抑えてくれることになります。
たばこ&飲酒を控える
喫煙や飲酒は生活習慣病のリスク要因のひとつです。
とくに喫煙は肺がん・心筋梗塞のリスク要因としても広く知られています。
近年では、禁煙外来を設ける医療機関の数も増加傾向にあるため、禁煙を志してもひとりでは思うような結果がでない方は、一度禁煙外来に相談してみると良いでしょう。
体の歪みを整える
ほとんどの肩こりは、筋肉や関節による負担が原因で発症します。
そのため、体の歪みを整えることは肩こりを改善するうえで大切なことです。
また、体の歪みを整えても、日常生活で悪い姿勢をとり続けると結局体が歪んでしまうため日常生活の姿勢も十分に注意しましょう。
まとめ
本当は怖い?左肩の肩こりについてお伝えさせていただきました。
左肩の肩こりだからと言って過度に心配になりすぎる必要はありません。現に、左肩の肩こりが重篤な疾患だったというケースはごく一部に過ぎません。
しかし、そのごく一部が自身にふりかからない保証もないため、普段の肩こりと何か違う点がある場合は念のため医療機関で検査を受けることをおすすめします。
また、肩こりは十分に対処&予防ができる症状です。
上記でお伝えさせていただいたように、まずは自分で出来ることからはじめてみましょう。
今からの頑張りが、この先の辛い肩こりから身を守ってくれるかもしれません。
もし、ひとりでは頑張れない方や実際に何をしたら良いのか分からない方は、身近な相談施設として整体院をおすすめします。
親身に話を聞いてくれて、的確なアドバイスをしてくれる整体院に出会うことができれば、あなたの肩こりをみるみるうちに改善していくでしょう。